ハムラアキラ原作ネタバレ【1話トラブルメイカー】晶の遺体発見?!謎の事件の真相は

    ハムラアキラ原作ネタバレ

    どういうわけかトラブルに巻き込まれやすい女探偵、葉村晶ハムラアキラ

    NHKのドラマ10でドラマ化される若竹七海の「葉村晶シリーズ」ですが、このハムラアキラ1話は、単行本『プレゼント』に収録されています。

     

    そんな彼女と姉の珠洲スズにまつわる事件を描いたのが、短編「トラブルメーカー」です。

     

    物を持たず、定職にもつかず暮らす晶。

    そんな彼女名義のクレジットカードを持つ女性の他殺体が見つかるところから物語は始まります。

    今回は「ハムラアキラ」の1話「トラブルメーカー」のネタバレと感想です。

     

     

    目 次

    『ハムラアキラ』1話ネタバレ「トラブルメーカー」

    山道脇で発見された女性の身元は

    早春、まだ山に雪が残るころのこと。

    山道脇で若い女性の他殺体が発見され、小林警部補御子柴みこしば刑事は現場へと向かいます。

    そこで現場に到着した2人は、

    「被害者はまだ生きている」

    ということを知らされるのです。

     

    頭部以外に外傷がないという女性を発見したのは、佐々木巡査

    しかし佐々木巡査は女性が生きていると気が付かず、他殺体を発見と連絡したのでした。

    女性はシャツの胸ポケットにクレジットカードを入れていました。

    その裏面には、「葉村晶」というサインがあったのです。

     

    奇妙な依頼

    場面シーンは変わり、場所は都庁近くの喫茶店。

    生沢努と名乗る男性が、妻の尾行を探偵・葉村晶に依頼していました。

    必要経費として提示されたのは100万円、さらに報酬は1日5万円という依頼です。

    生沢の妻は、晶の中学時代の同級生・メイの夫でした。

    断るものの依頼自体には興味を持ち、アキラは話の続きを聞いていました。。

     

    生沢は晶に、妻には重度の万引癖があり、付き添いが必要なのだと訴えます。

    その妻が最近二人目の父親を亡くしており、

    「万引癖により財産管理能力がないとして遺産が分配されない可能性がある」

    というのです。

    依頼を渋る晶に、生沢は1日だけでも構わないから妻を見張るようにと頼むのでした。

     

    依頼者の嘘

    再び場面は変わり、小林警部補御子柴刑事が登場です。

    彼らが訪れたのはマンション「メゾン・ド・ルネ」。

    山道脇で発見された「葉村晶」の部屋です。

     

    そこで発見された通帳には、短期間で多額の入金があったことが記されていました。

    さらに同じアパートに住む外国籍の女性に確認してもらうと、彼女の衣類がいくつか見当たらないことが判明します。

    しかし、それは山道脇で発見されたときの衣類ではありませんでした。

    操作を続ける二人は更に、「変な男が部屋に入っていくのを見た」という証言を得るのでした。

     

    刑事たちが去った後、晶がアパートに戻ると、部屋の異変に気付きます。

     

    ブルーベリーのようなにおい。

    置き場所の変わっている小物。

    そして、見慣れない通帳。

    3回に分けて800万が入金された通帳を見て彼女は混乱し、3番目の姉である、珠洲スズの顔を思い浮かべます。

     

    悪い男に入れあげては、晶に金の無心をした過去のある強烈な姉・珠洲。

    生沢からの依頼は断っていたため、どこからその大金が入金されたのか晶には見当がつきません。

    仕方なく卒業アルバムから住所を調べ、晶は同級生・メイの家へ向かいます。

    すると、そこには生沢がいて、老人と話をしていました。

    そこで晶は、

    • 生沢がメイの夫ではなく、義理の妹だということ
    • 10年以上入院していたこと
    • メイが姿を消して4日が過ぎること

    を知ります。

    すると突然、隠れて話を聞いていた晶は何者かに襲われ、意識を失ってしまうのでした。。。

     

     

    晶と姉・珠洲

    小林警部補と御子柴刑事は、晶が勤めていた探偵社の所長・長谷川と会い、晶が常にトラブルに慕われる人物であると聞かされます。

    さらに、姉である珠洲スズの話題も出ます。

    そこへ「葉村晶が目を覚ました」という知らせが届きました。

     

    目を覚ました晶は、部屋で嗅いだのと同じブルーベリーのにおいに気付きます。

    そこにいたのは、小林警部補御子柴刑事でした。

    二人は晶に、山道脇で「葉村晶」という女性が発見されたことを伝えます。

    しかしその女性が発見されたころ、晶は懸賞が当たって香港へ行っていたのです。

     

    帰宅した彼女を待っていたのが、様子の変わった部屋と800万が振り込まれた通帳でした。

    3人は山道脇で発見された女性がメイだと考えますが、晶の姉である珠洲はメイを見て「妹だ」と証言していました。

    晶に香港行きを強くすすめたのも姉の珠洲でした。

     

    晶は職を転々とし、物も持たず、家族について話すこともしませんでした。

    そんな晶が殺されたとしても社会的な不都合は起こらないだろうと刑事たちは考えます。

    そこで、刑事たちと晶の三人の推理はこうです。

    • 晶名義のクレジットカードを持たせることで、メイと晶を誤認させる。
    • そして報酬を振り込んでおくことで晶を共犯として巻き込む

    それが晶の姉・珠洲の計画だったのだろうと。

     

    毎度計画を立てては失敗する珠洲に呆れながらも、晶はメイに会いに行こうとします。

    そんな晶に、刑事たちは「(姉・珠洲は)メイについては」やり損なわなかった、ということを伝えたのでした。。

     

     

    ハムラアキラ原作「トラブルメイカー」の感想

    この小説において、珠洲の人柄について知ることが出来るのは、晶の回想や長谷川所長の話からのみです。

    それにも関わらず、妹に執着し、戸籍を売ろうとしたり人を殺そうとしたりする珠洲のインパクトは強烈です。

     

    山道脇で発見された同級生・メイの生死については、最後まで明確には語られません。

    とはいえ「やり損なわなかった」ということは、おそらく命を落としたのでしょう。。

    長谷川所長は晶の家族について「エキセントリック」と表現します。

    しかしそんな言葉では済まされないほど、珠洲は特殊な人物です。

    おそらく、このあとも晶に執着し続けるに違いありません。

    小説とは違い、ドラマには珠洲も登場するようです。

    晶と珠洲がどのように描かれるのか、ドラマ版が実に気になるところですね。

     

     

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