あひるの空ネタバレ608話|流れ変わらず!焦りだけが加速する?

    あひるの空 ネタバレと感想

    前回までのあひるの空

    因縁ともいえる相手、横浜大栄高校とI.H準々決勝でぶつかった九頭竜高校。
    先制以来、点を入れることが出来ないまま時間だけが過ぎて行きます。

    九頭竜高校2点 横浜大栄高校15点―――。
    クズ校メンバーとともに私たち読者にもじりじりと焦りが出てきていました。

    そこで監督智久が取ったT.O。
    クズ校の戦略は、大栄高校の「縦パス」を封じること。

    たとえ点を取っても、8秒で点を返されては精神がもたないと智久は言います。

    それはそうですね。
    喜ぶ間もなく相手に点を返されるわけですから、何をしても無駄なのかと戦意喪失しかねません。

    このT.Oで示されたのは、

    1. 千秋がマークしている白石にWはつけない。
    2. 制空権をクズ校が取らなければならない。

    簡単に言えば、センスも技術も卓越している白石を、千秋一人で抑える必要があるということです。
    ううむ、これは難しい。。。

    今まであひるの空を読んできましたが、白石は高校バスケでもトップレベルのプレイヤーでしょう。
    それを千秋一人で抑えるのであれば、センス(第六感とも言う)を活かし、白石がどう動くかを確実に見通さなければなりません。

    難しいことですが、これが出来なければ横浜大栄の得点を潰すことも出来ないでしょう。

    そして制空権。

    ここは言わずもがな、百春と八熊の対決になるはず。
    ゴール下のリバウンドとDFが要になるのでしょうが、足に不安のある百春がどれだけ八熊に対抗できるのか。

    前回対戦した時よりも張り合いがない事に、八熊も気付きはじめていますからね。

    「白石、オマエを殺…止める」

    ボールを持つ白石に対し、敵意を向ける千秋。

    殺すて…いやいや、それほどの意気込みということですね(汗)

    しかし千秋の思いとは裏腹に、白石は3Pを決めて点差をさらに開きます。

    千秋の脳裏によみがえる、
    「アイツ(トキワ)をただの地区敗退したプレイヤーにするなよ。」
    というチバの声。

    しかし、白石は「トキワよりスゴイ」わけで―――。

    周囲から見ても明らかな実力差のあるこの試合ですが、ここでクズ校のエース、トビが動きます。

    「ちょいと暴れるワ。」

    さあ、トビはこの流れをクズ校有利に導くことができるのか……!?

     

     

    目 次

    あひるの空608話のネタバレと考察

    流れ変わらず!焦りだけが加速していく

    トビと千秋の間で言葉もなく理解される次の流れ。

    「それでいこう」

    千秋の了解を合図にトビが動きます。

    ここで千秋の戸惑いが監督智久にも伝わっていることがわかりますが、

    「このチームで一番信頼できるであろうその〝線〟が、たわむ

    と、作者・日向先生独特の言い回しで表現されています。

    これは、バスケに詳しくない者からすると若干わかり難さを感じますね。
    「一番信頼できる」とあるので、おそらくトビの不調のことを指しているのではないかと思います。

    膝の影響があるのか、それともヒョウに対する気持ちが空回りしているのか。

    その両方の可能性もありますが、とにかくクズ校の得点源であるトビの不調は、言うまでもなく試合展開に大きく影響してきます。

    そして、
    「点をとれない理由は、それだけではなかった。」

    ここは私たち読者も感じていたことですよね。

    トビは巧みなドリブルでDFを振り切り、ゴールの裏からシュートへ。

    峯田の伸ばした手を、空中で体勢を変えて躱すトビ。
    しかし、宙を飛んだボールを八熊が捉え、クズ校の得点を防ぎます。

    通常であれば、百春が八熊を抑えて得点できる筈の場面です。

    「ゴール下でチャンスを作っても、そこで止められる」

    と、八熊を抑える必要性をひしひしと感じている様子の百春ですが、果たして打開策はあるのか。

    ちなみにここで、八熊が前回対戦時のCからポジションアップしていることがわかります。
    八熊がDFの要となっているそうですが、本人はそのポジションに納得がいっていないようですね。

    「こんな地味な仕事、俺向きじゃねんだよ」
    と考えていますが、数値としては防御率が上がっているので向いているのでしょう。

    また、八熊がすごいのは防御だけではありません。

    横浜大栄において、防御力だけでレギュラーに選ばれることはないでしょう。
    その証拠に、ボールを持った八熊は百春のDFをあっさりと抜き、茂吉のブロックを押し切ってダンクを決めます。

    さらに、DFファウルにしてワンスローを手に入れた八熊。
    クズ校にとって、彼がこれほどの脅威になるとは。

    「なんか期待ハズレだったワ、オマエ」
    と八熊に言われた百春。

    ここぞという時、主将としてクズ校の支えとなってきただけに、ここから挽回して欲しいところです。

    そして絶好のチャンスを作り出した八熊ですが、F.Tを外してしまいます。

    横浜大栄の監督とコーチに
    「アレで繊細さがあれば完璧なんですケドね。」
    と言われています。

    突くとすればその穴か!?

     

     

     

    あひるの空608話の感想

    608話はクズ校の勢いをまったく感じられなかった回でした。

    トビがいい動きをしていましたが、それでもゴール下(というか八熊)をどうにかしなければ得点することは難しいです。

    八熊に期待ハズレ扱いされてしまった百春ですが、もう少し思い切った動きをして欲しいところですね。

    ブロックしかり、リバウンドしかり。
    このままでは、横浜大栄にいいようにされてしまいます。

    また、空も沈黙しているのが気になります。

    3Pを止めることは難しいので、空にはどうにかD.Fを振り切って得意の3Pを見せてくれたらと思うのですが、鷹山もいるしなぁ……。

    イチ読者としては、クズ校にとってのプラス要素が少なすぎると感じます。
    煮詰まった感のある試合内容だけに、なにか打開策が欲しいですよね。

    前話で智久に示された、白石を千秋一人でどうにかすること。
    そして制空権をクズ校が取ること。

    どちらも今回の話では、一方的にやられるばかりで突破口すら見えていません。

    これが横浜大栄とクズ校の差なのだと言えばそれまでですが、ここまでクズ校の活躍が極端に封じられていることを考えると、次こそは何らかの変化が明示されるのではないかと考えています。

    モダモダする展開が続いていますが、腰を落ち着けて次話を待ちたいと思います!

     

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