あひるの空ネタバレ609話!体力は無くとも技術はある!頼りになるクズ校C茂吉

    あひるの空 ネタバレと感想

    前回までのあひるの空

    I.H神奈川予選、準々決勝―――。

    焦りばかりが目立った前回。

    停滞したままのクズ校スコアを動かそうと、千秋からトビへボールが渡ります。
    高い身体能力で横浜大栄高校のDFを凌ぎ、ゴールの裏からシュートを放つトビ。
    しかし、ゴール下で百春を抑えた八熊がそれを阻みます。

    そのまま八熊は百春のDFを躱し、茂吉のブロックを押し切ってダンク!

    クズ校は点を取られたうえにDFファウル。
    八熊にワンスローを与えてしまいました。

    幸いにも、繊細さに欠ける八熊はF.Tを外し、追加点はならず。
    ここで次号へと続いていました。

    らしくないトビのプレー。
    八熊に完全に抑えられてしまっている百春。
    思うようなバスケをさせてもらえない空。

    このままでは大敗は必死です。
    そろそろ突破口を見せて欲しいところですが……。

     

     

    目 次

    あひるの空609話ネタバレ

    おおっと、扉絵が茂吉だ!しかも、

    「伝家の宝刀携えて、クズ校C、いざ逆襲。」

    という、おそらく編集者による一文が添えられています。

    口の中で呟いてみるとわかるのですが、リズミカルでなんとも小気味のいい文章ですね。
    なんだか「ワクワクッ」と期待を煽られます。
    これは言わずもがな、今回は茂吉が魅せてくれるハズ!

    さて、スコアは九頭竜高校2点、横浜大栄高校20点。
    点差は拡がるばかりです。

    八熊がF.Tを外し、ボールはクズ校から。
    横浜大栄の応援席から「ディーフェンス」の声が響きます。

    OFの体勢に入ったトビに、茂吉がぽつりと一言。

    「さっきのプレイ、僕がフリーだったよ」

    茂吉はいつだって冷静なプレーヤーですので、熱くなりすぎているトビを窘めたようにも見えますね。
    確かに、トビにはクズ校でずば抜けた突破力があります。
    しかし、だからこそ周囲を見回せる余裕が欲しいところです。

    視野が狭ければ、せっかく生まれたチャンスを自ら潰してしまうことになりかねません。
    常ならば言われずとも、というところでしょうが、今回はトビも感じるものがあった様子。
    憎まれ口は叩かず、視線を茂吉に向けました。

    また、茂吉のこの言葉は、

    「僕ならイケたよ」

    というアピールにも思えます。
    静かな闘志を感じさせてくれる一言です。

    「まずは一本!! そこからリズム作りましょう」との声。
    ここでコマが変わり、真琴が奈緒に話し掛けます。

    「なんか似てますね。空先輩とあの15番…」
    一瞬の間のあとで、「小さいからでは?」とさっそく突っ込む奈緒。

    真琴は「いや、そういうことじゃないんですけど」と言いますが。
    ……わ、私も奈緒と同じことを考えてしまった……。

    なぜなら空も鷹山も160cmほどしか身長がないからです。
    ですが真琴は、私や奈緒とは違う目で二人を見ていたようです。

    「上手く言えない」としながらも、
    「もしかして、同じ人に教わってたとか」
    と核心を突く一言を放ちます。
    これには監督であり空の父親でもある智久も反応。
    そう、鷹山は空のように、空の母親である由夏にバスケを習っていた時期があったのです。

    なぜそこに気が付いたのか。
    真琴は、双子の兄である晴生がそうだったからと続けます。

    「ハルちゃんは気付いてないけど、やっぱり似てるんです。」

    真琴の言わんとすることがよくわからないのか、奈緒は怪訝そうな表情です。

    いえ、奈緒だけでなく私もわかりません。
    作者の日向先生は時折、こういう場面を挟んで来ますね。
    いま進行していることとはまるで関係がないかのような、けれど少し繋がっているかのような。
    バスケの世界にほんの少し、違う色を混ぜてくるのです。

    まさに、こういった構成があひるの空ワールドと言ってもいいのかも知れません。

    誰だって、部活だけ、恋愛だけで人生を歩んでいくわけではありません。
    登場人物それぞれに、生まれて来てから築いてきたもの、記憶がありますよね。
    私たち読者にはよくわからなくとも、登場人物たちにとっては大切な事柄だったりするのです。

    彼、彼女らの放った言葉の意味は、後でそれにちなんだ描写が出て来たときに初めて理解できます。
    真琴の言葉は、ひとまず置いておいて良いでしょう。

     

    ワッと歓声が上がり、再び試合へと目が向けられます。
    そこには、トビが再びシュートする姿が。

    しかしボールはリングに当たり、跳ね返ります。
    舌打ちするトビ。

    点が取れない―――。

    「カントク」

    思わず智久に奈緒が声を掛けました。
    しかし、智久は動じず、スコアの動きが遅くなっていることを指して「ここからだ」と告げます。

    落ちたボールを取ったのは、横浜大栄の峯田。
    DFは茂吉です。
    「タイマン勝負」と眼を見開いて峯田が意気込みます。

    しかしそれを「ごめん、なさい」と弱々しくいなす茂吉。
    何故なら、百春が後ろに来ているから!!
    なるほど、これではタイマンになりませんね。

    百春の存在に気が付かなかった峯田は、ダブルで抑え込まれます。
    横浜大栄の監督酒巻は、「一人で何とかしろ」と突き放し。
    しかし、峯田は茂吉にぶつかってしまい、チャージングを取られます。

     

     

    あひるの空609話の主役は茂吉

    さあ、ボールは再びクズ校に。
    茂吉は百春に、ここが狙い目だと伝えます。
    「大栄も完璧じゃない」と。

    横浜大栄は、優れた身体能力と技術を持ち合わせた選手が集う強豪校。
    当然、レギュラーとなる人間は選び抜かれた精鋭です。
    しかし、どれほど頑丈に造られた城も、何処かに蟻の一穴があるもの。
    つまり、峯田の存在がクズ校の突破口になるかも知れないということです。

    茂吉の言葉が聞こえていた峯田は思わず反発しますが、その肩をすかさず八熊が掴みます。

    「綻ぶとしたらオマエんところからだな」

    何故か楽しげな八熊。
    ここで笑う先輩を理解できず、峯田は青褪めます。
    チームメイトがベンチから励ましますが、峯田の動揺は続いたままです。

    ここで日向先生のナレーションが入り、峯田のスタメンは今試合が初めてであると読者に知らされます。

    読者の目にも、峯田が他のメンバーより未熟であることは明らかです。
    そこを敢えてスタメンに起用したのには、酒巻監督の考えがあったんですね。
    しかし、他のメンバーにその理由は知らされていないとのこと。

    八熊などは心の中ではっきり「ジャマくせぇ・・」と罵っています。
    白石もはっきりと舌打ち。
    これはこれで、峯田にとって強いプレッシャーになっているでしょう。

    さあ、再びトビが走ります。

    八熊のDFを躱してシュート!

    ……と思いきや、背中を通して後方にいる茂吉にパスを出した!

    これには、すっかりパターンを読んだつもりの八熊もやられましたね。
    綺麗に通ったパスに、峯田はもちろん千秋も驚きを見せます。

    茂吉はそのまま腕を振り抜いてフックシュート。
    ゴールからやや遠い位置でしたが、見事に長距離フックを成功させました。

    これによりクズ校は久し振りの得点!
    流れがようやく傾いて来たのでしょうか。

    ちなみに最後の1コマが面白い。
    「最初から、そうしてれば」と小さな声で責める茂吉に、
    「うっさいんじゃ」と叫ぶトビ。

    茂吉……それはいらぬ一言だったのでは。。

    防戦一方だったクズ校がもぎ取った2点。

    智久の言う通り、ここから流れを掴めるのか。
    それとも、実力に差のある横浜大栄が強豪の貫録を守りきるのか。

    浮足立ちそうになりますが、ここはどっしりと構えて次号を待ちましょう。

     

     

    あひるの空609話の感想

    伏線というか、そもそも今回の扉絵からして「茂吉が何かやってくれる」と予感させました。

    伝家の宝刀とはよく言ったものです。
    身長の高い茂吉にとって、フックシュートはまさに必殺技なのです。

    ここで、「フックシュート」に触れておきましょう。

    ネットで調べればわかりますが、このシュートはブロック不可能とされる異色のシュートです。
    通常、シュートというものはゴールに対して正面を向きますね。
    しかし、フックシュートはゴールに対して横を向くのです。

    つまり、シュートを防ごうとするDFに対しても横を向く形になります。
    こうすることによって、肩幅分の距離が否応なしに生まれ、ブロックを困難にさせると言われています。
    これは、フックシュートを使うプレーヤーの身長が高ければ高いほど、有利になります。

    空の3Pと同じように、茂吉もフックを磨いていたのでしょうね。
    体力面に難を感じさせる茂吉ですが、足りない部分を自分で理解し、補うことで、クズ校にとってなくてはならない選手となりました。

    しかし、このままフックシュートだけでやっていけるほど甘くないのが、バスケというものでしょう。

    次は、横浜大栄によって茂吉の動きが封じ込められてしまうのではないでしょうか。
    そうすると、空か百春の活躍がどうしても必要になってきます。

    次回はまたもやピンチがクズ校を襲うと予想して、第609話の考察を締めたいと思います。

     

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