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【腐女子、うっかりゲイに告る】原作ネタバレと感想!彼女が好きなものはホモであって僕ではない

「腐女子、うっかりゲイに告る」の原作は彼女が好きなものはホモであってぼくではない

2019年4月20日からNHKで放送され、6月8日に最終回を迎えた『腐女子、うっかりゲイに告る』。

この原作となったのがライトノベルである「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」です。

最近はクイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』が大ヒットとなったり、『おっさんずラブ』などBLを題材にしたドラマなどが話題ですが、これもBLに関わりのあるお話なのです。

 

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【腐女子、うっかりゲイに告る】の原作(彼女が好きなものはホモであって僕ではない)のネタバレとあらすじ

主人公の安藤純(あんどう じゅん)は、QUEENが好きな一見「ふつう」の男子高校生。

しかし、彼は誰にも話していない「秘密」を抱えています。

それは、男性で年上の「マコト」と交際していること。

 

マコトは妻子ある既婚者であり、二人の恋は禁忌そのもの。

物語はそんな純の恋模様を軸に進んでいきそうですが、実はあるキーマンとの出会いから想像を超える進展を見せてくれます。

 

キーマンとなるのは、純と同級生である三浦紗枝(みうら さえ)。

BLが大好きな、いわゆる「腐女子」です。

純と三浦の青春は、周囲を巻き込むような大きな渦となって物語を動かしていきます。

 

人生に一石を投じた、腐女子との出会い

純はあるとき、クラスメイトである三浦がBL本を手にしていたことから、彼女の秘密を知ってしまいます。

(私も身に覚えがありますが)腐女子であることを知られてしまった(しかも男子に)三浦は、いたたまれなかったでしょう。

 

同じ「秘密」を抱える者同士である純は、三浦との出来事をある人物に相談します。

それは、「ミスター・ファーレンハイト」

年上の恋人からHIVウイルスに感染してしまった、二十歳のブロガーです。

同じゲイである彼の闘病ブログを読んでいた純は、ファンメールを送ったことをきっかけに、ファーレンハイトとチャットをするようになりました。

 

ファーレンハイトから三浦へ謝罪するようにアドバイスを受けた純でしたが、いざ学校へ行く頃には、彼女のことは頭の中からすっかり消えていました。

しかし、三浦としてはこのままにしておけるはずがありません。

親友の亮平や小野と猥談に興じるなど、「ふつう」の学生生活をしている純に三浦は声を掛けるのでした。

 

放課後、三浦と連れ立ってファストフード店へ入った純は、そこである手伝いを頼まれます。

それは、腐女子がたくさん集まる池袋イベントでの、買い出し。

断ることのできなかった純は、三浦やその腐女子仲間とともにイベント会場へ向かいました。

 

イベントが無事に終わると、一行は水族館へ足を伸ばします。

思いがけず楽しんだ純は、別れ際に

「現実にゲイはそういない」

と三浦に言われてしまうのでした。

 

「ふつう」にこだわる純が決めた、「隠し通す」ということ

池袋での一件以降、三浦から好意を寄せられていることに純は気が付きます。

しかし、純が好きなのはマコトであり、女性である三浦は恋愛対象ではありません。

それでも、関係を周囲に隠さずにすむ「ふつう」の生活を夢見る純。

ファーレンハイトに相談するなど、悩みを深めていきます。

 

そんなとき、純は亮平から遊園地へ誘われます。

亮平、小野と純を加えた男子三人に、三浦、今宮、小野の彼女の女子三人。

三浦は純が好きで、今宮は亮平が好き。

まさに青春渦巻くメンバーですが、純はさらに衝撃的なことを小野から聞かされます。

 

実はこの遊園地デート、三浦の気持ちに気が付いていた小野が、純と三浦をくっつけるために仕組んだものだったのです。

しかも、小野は「亮平が三浦のことを好き」なのだと教えます。

三浦に恋愛感情を抱いていないのならば、亮平のためにも三浦をフるべきでしょう。

ですが、なんと言って断ればいいのか。

 

悩む純を追い詰めるように、二人きりとなった観覧車で三浦が告白してきます。

純の考える「ふつう」は、男女の交際。

結局、純はそのまま、三浦を受け入れてしまうのでした。

 

そして交際をスタートさせた純と三浦。

映画に出かけたり、一緒にテスト勉強をしたり、恋人らしい日々を過ごします。

一方で、マコトとの関係も続けていた純は、あるときマコトと行為に及んでしまいました。

ファーレンハイトにそのことを告白すると、厳しい言葉が。

純は深く反省することになります。

 

とはいえ、マコトとは心身ともに楽しい時間を過ごすことができています。

しかし、三浦とはうまくいきません。

恋人である以上、覚悟をもって行為に及んだ純。

ですが、体は反応せず、三浦と抱き合うことはできませんでした。。

 

三浦とのことを相談したとき、ファーレンハイトが体の中のセンサーの話をしていた事を純は思い起こしていました。

体は心を裏切らない。

思い知った純は、ファーレンハイトに「普通は無理なのだ」と苦しい思いを吐露します。

一方でファーレンハイトも、苦境に立たされていました。

彼の恋人が亡くなっていたのです。

 

訃報を伝えるとともに、ファーレンハイトはあることを純に託します。

それは、ファーレンハイトが死んだら、恋人の墓に思い出であるCDを供えること。

純はファーレンハイトの想いを汲み、しっかりと約束するのでした。

 

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運命のいたずらか、悲劇へと転がり始める純。それを救ったのは…!?

三浦やその友人カップルとともにダブルデートをすることになった純。

しかし、温泉施設で運悪くマコトと鉢合わせしてしまいます。

だからといってどうすることもできない純。

風呂上がりに三浦と話していると、携帯に驚くべきメッセージが届きました。

それは、ファーレンハイトの遺書。

彼は自死してしまったのです。

 

ショックを受けた純は、たまらず走り出します。

向かった先にいたのはマコト。

純は愛する男の腕に縋りついたのです。

 

マコトもまた、激しく動揺し憔悴する純を受け止めます。

慰めるように口づけるマコト。

しかし、その場面を三浦に見られてしまいます。

 

逃げるように温泉から戻った純。

学校では、三浦とお互いに避けあってしまいます。

このままでいいはずがありません。

親友である亮平の言葉もあり、純はとうとう、三浦にすべてを告白します。

 

これを盗み聞いていたのが小野です。

納得のいかない小野と純で殴り合いとなり、校内は騒然。

結局、この日は落ち着いたものの、翌日には「ゲイがいる」と噂になっていました。

 

体育の着替え中、小野は純に出ていくように言います。

それを庇う亮平。

しかし、小野から「気持ち悪くないのか」と問われ、言葉に詰まります。

 

ゲイだとバレた瞬間、すべてを失う。

危惧していた事態に心を擦り減らす純。

彼は「教室から出ていく」と言った直後、窓から飛び降りてしまいます。

 

衝動的に自死を選んだ純ですが、死ぬことはできませんでした。

病床に付き添う母に、いままで隠していた思いを吐き出し、また三浦の見舞いなどもあって純は平静を取り戻しはじめます。

退院した後は、三浦の授賞式が執り行われる学校へ向かうことに。

そこでは、驚くべき事態が純を待っていました。

 

なんと三浦が、壇上で腐女子であることを告白したのです。

予想外のことに慌てふためき、三浦を止めようとする教師。

さらにそれを止めようとする生徒たち。

純とのいきさつを涙ながらに語る三浦や、またもや乱入する小野、そこへ純も登壇して……と、授賞式はカオスと化します。

 

学校中を巻き込んだカミングアウトとなりましたが、三浦のおかげで小野との確執も和らいだ純。

その後、約束を果たすために、三浦と連れ立ってファーレンハイトの墓を訪ねます。

そこで純は、ファーレンハイトが実は中学生だったことを知ります。

若くしてHIVに侵され、恋人を失い、そして自らの手で命を絶ったファーレンハイト。

あまりにも早過ぎる死でした。

 

様々な思いを抱きながら、海へ辿り着いた純と三浦。

そこで三浦は、はっきりと純に別れを告げます。

それが彼女の本心ではないと気付きながらも、二人は互いに離れることを決めたのです。

 

純もまた、別れを告げなければいけない相手がいました。

妻子ある恋人、マコトです。

純から別れを切り出されると、マコトはこれまでの過去を振り返り、語りました。

そして、純ではなく家族を選ぶと言ったマコト。

それでいいと思いながらも、純は帰り道、涙を止められないのでした。

 

さて、純はこの騒動の後、大阪の高校へ転校することになりました。

転校日の前日、三浦から「亮平に告白された」と電話をもらった純。

亮平との交際よりも、しばらくはBLを楽しむという三浦に、純はブログを始めることを報告しました。

ファーレンハイトの存在が、純を動かしたのです。

 

翌日、初登校日。

純が用意した自己紹介は二パターンです。

どちらにするか、決めた純の顔には微笑が広がっていました。

 

(完)

 

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「腐女子、うっかりゲイに告る」の原作「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」の感想

まさに青春小説!

タイトルからは想像もつかない展開の連続の物語でした。

主人公のみならず、登場人物それぞれに個性があり、躍動感のある展開となっています。

「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」

このタイトルからポジティブな印象を持っていた私ですが、ふたを開けてみれば、笑いあり、涙あり、それでいてリアリティもありと、とても深い作品だったと思わせられます。

 

作品は純の一人称で語られていくので、純の悩みや葛藤、またマコトの存在を隠しながら三浦と付き合うなどのずるさも、自分のことのように感じられます。

 

作中、知人の死や拒絶といったネガティブな出来事もありましたが、それをバネにするか、はたまた悲しみ、苦しむだけなのかといった岐路を思わせました。

たくさんの人々が生き、それぞれに考えがあるため、何が正解で何が間違いなのか、はっきりとはわかりません。

特に性的なことは、人や地域だけでなく国ですらも判断が分かれます。

 

しかし、難しいからといって知らなくていいわけじゃない。

世界なんて大きなことを考えなくていい。

もしかしたら、私の周りにもこういう悩みをもった人がいるのかも知れない。

そう思えたことが、この本を読んで得られた一番のことだと感じました。

 

ラスト、純がどのような自己紹介をするのかは、描かれていません。

また、ここには書ききれなかった言葉、出来事がいくつもあります。

気になる方は、ぜひ本作を手に取られてみてください。

 

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